きたかみアワードイベントレポート

イベントレポート
EVENT REPORT

テーマは「感動!」

北上市が返戻品を積極導入したのは2014年6月。当初はその目的は「地域の小規模事業者の支援」でした。
4年目を迎えた平成29年度のテーマは「事業者をもっと前面に出すこと。記憶してもらうこと」。
首都圏の寄附者はもちろんですが、市民であってもその事業者の想いや夢を聞く機会はほとんどありません。
昨年登壇したふるさとチョイスアワード2016の経験から、事業者のためのアワードを企画し開催。
テーマは「感動」。市内の9人の事業者プレゼンターがさくらホールで熱く語りました。

オープニング
OPENING


平日にも関らず、寄附者審査員や来場審査員、ゲスト審査員、プレス関係者など、たくさんの方々に来場いただいた会場。
ゲスト審査員27名の中には県議や市議の姿も。そして女性の来場比率が非常に高かったことが印象的です。
北上市の寄附の使い道ムービーに続き、市を代表して寄附者の皆様に今野商工部長からご挨拶。
主催のきたかみチョイスの登内芳也より開催趣旨と審査方法を説明。登内はふるさとチョイスアワード2016の北上市のプレゼンターでもあり、その経験から今回の事業者アワードを企画しています。
スペシャルゲストは㈱トラストバンクの須永社長。審査委員長は北上前市長の伊藤彬氏。

プレゼンテーション
PRESENTATION

プレゼンテーションスタート。9人のプレゼンターのほとんどがこのような大きなステージでスピーチした経験はありません。しかも原則はプレゼン資料を見ながらの発表はNG。7分間という時間制限付き。
パワーポイントどころか普段パソコンを使わない人も多いため、プレゼン資料づくりもなかなか大変でした。
登壇が決まってからの数ヵ月間は忙しい合間を縫ってプレゼン練習をしてきました。
飲食店を経営している人は閉店後や仕込み前に。農業を営む人は軽トラックの中で。家族や先輩を前に何度も練習していた人もいました。
練習すればするほどプレゼンのシナリオもどんどん変わっていきます。そしてどんどん焦ってきます。
中には開始数時間前に「やはり納得いかないので入れ替えてください」というプレゼンターも。
その気持ち、私も昨年同じだったのでよくわかります。
ステージ上で真っ白になって、言葉が出なくなったり涙ぐんだ人。覚悟を決めてシナリオ原稿をやめて自分の率直な言葉で話した人。本番ではまわりもびっくりするくらいプレゼンがうまかった人。職人として、経営者としての覚悟をしっかり伝えた人。
壇上に立ったほとんどの人が、蓋を開ければ開き直りもあってか、自分の言葉で話し、今までで一番伝わるスピーチでした。

休憩時間
BREAK


審査結果発表・贈賞
AWARD CEREMONY

スペシャルゲストを入れた27人のゲスト審査員、来場審査員、寄附者審査員による投票審査。

WINNER
大賞

米農家 八重樫哲哉

テーマ「農を生業にするために」

八重樫哲哉さんのプレゼンテーションビデオずっと兼業農家だった八重樫さんがあることをきっかけに、米づくり、土づくりに本気で向き合うこととなり、蓋を開ければ「平成28年 国際 米・食味分析鑑定コンクール」で金賞を受賞するまでに。
米の価格を、米の価値を上げねば日本の米農家はダメになる!との熱い想いを素晴らしいプレゼン力で語ってくれました。

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大賞受賞者コメント

皆さん、米農家が大賞でいいんですか!?(笑)
北上は農業の町である
農業あっての北上であるとみんなで頑張っていきたいと思います!

WINNER
審査員特別賞

P&Cリンク 菅原遥奈

テーマ「私にとっての八百屋」

菅原遥奈さんのプレゼンテーションビデオ1年数ヶ月前に社長と2人で北上野菜の八百屋を創業。気付けばふるさとチョイス・野菜部門で日本一になりスタッフも10人に。
27歳、4人の子どもを育てながら、ほとんど休みなく朝から晩まで会社の運営に携わってきた肝っ玉母ちゃんの想いと素直な言葉は会場の特に女性たちの涙を誘いました。

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審査委員長コメント

会場の皆さんの想いが菅原遥奈さんに伝わった。
遥奈さんの一生懸命さが印象に残った。
プレゼンは決して上手ではなかったが、想いがよかったし、働いている姿勢が評価に繋がった。
これからも農家や農業に関わる人たちの支援のためにいいモノを見つけて頑張ってください。

審査員特別賞受賞者コメント

まさかもらえると思っていなかったのでびっくりしています。
これからも農家さんの想いを全国の皆さんに届け行けるように頑張ります!

プレゼンター

P&Cリンク 菊池康弘

テーマ「北上野菜を全国へ!」

「北上には本当においしい野菜がたくさん隠れている。それを探すのが楽しくて仕方ない。」とプレゼンしながらきみ(トウモロコシ)を取り出し、「生で食べてもおいしいです!」語り出します。
「私のところでほしいのは、2番手、3番手の野菜です。1番手の野菜はどこでも売れるが、美味しいが市場に出せない野菜を全国の人たちに届けたい!そこがお金に変われば野菜農家は豊かになれる」という熱い想いが来場者に響いていました。

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島鳥 高島潤

テーマ「西京焼き串誕生秘話」

創業して4年。開店以来北上でも予約が取れなくて有名な焼き鳥屋です。表から見れば順風満帆に見えても、実はピンチがありました。それは食中毒による3日間の営業停止。行列ができていた店でも「このままお客様が来なくなるかもしれない。怖かった・・・」と本音で素直に語りました。そんな中、再起を願って開発した新商品が「西京焼き串」。日本中探してもたぶんここにしかないでしょう。
蓋を開ければ営業停止明けの初日は島鳥ファンの行列。お客様に愛されている店であることは来場者にもしっかり伝わりました。

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あすの黒岩を築く会 小田島光安

テーマ「幸せな黒岩をつくる!」

サラリーマンをしていたが定年近くになって地域のために働こうと決断。地域の交流センター事務局などを歴任後、NPO法人あすの黒岩を築く会の事務局長に。黒岩地域の厳しい現状を語るとともに、ふるさと納税の返礼品提供にも積極的で提供した地域の豚肉「黒岩豚太くん」は3年前、ふるさとチョイス・豚肉部門で3位になり、地域の明るい話題になったと語りました。
そんな小田島さんの夢は、今の黒岩地区の生活環境を維持すること。残念ながらプレゼンではその話は省いていましたが「若い人をたくさん呼び込んだり、大きな産業を新たに作り出すことよりも、年より同士が介護をしながら安心して散歩ができ、少し買い物が出来る場所がある今の環境が一番幸せ」と語る小田島さんは素敵でした。

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ケーキ屋Shimizu 清水 活

テーマ「菓子と共に歩んだ人生」

ケーキ職人だった父親の後姿を見て自身も10代から同じ道に入り、30歳の時に念願の独立します。しかし翌年にストレスなどの影響からか、小麦や乳、卵、大豆などアレルギー症状が出てしまいます。これはケーキ職人にとっては致命的なこと。それでもケーキ職人は続けると覚悟を決めます。
「今は小麦アレルギーの人のために米粉を使ったフィナンシェなどを作っていて、将来は小麦以外のアレルギーの人でも食べられるケーキを作ることを目標にしています。更に同じようにアレルギーを持っているがケーキ職人になりたい子どもたちのためのケーキ工房をつくりたい!」と素敵な想いを熱く語りました。

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菊寿し 菊池浩芳

テーマ「カウンターに教わったこと」

東京のニューオータニで日本料理を修業した後、北上の父親が経営する寿司屋に入ります。寿司は学んだことがなかったのでてっきり一から教えてくれるものと思っていたら「自分で盗んで覚えるものだ」と一喝!しかも初日からカウンターに出される始末です。対面接客は初めてで、毎日がお客様から叱咤激励の日々。それが嫌で嫌で何度も逃げ出したくなったという本音のエピソードで、菊寿しをよく知る来場者からは笑いがおきました。「カウンターも少しづつ慣れてきたころ気づいたことがあります。ハレの日やお別れの時など、そのご家族の節目節目の大切な時間に立ち会わせてもらっているということ。カウンターは自分を成長させてくれる素敵な場所だったということ。そんな場所を作ってくれた両親に感謝です!」とご両親を前に照れながら語っていました。

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CREDO 山門武志

テーマ「怪我で苦しむ選手を救いたい」

山口県のサッカー少年はJリーガーを目指すが断念し、スポーツ選手をケアするパーソナルトレーナーの道を歩みます。
縁あって北上にリハビリジムを運営しながら地域の高校で子供たちのためにトレーナーも務めていますが、プレゼンではある生徒の話をしました。
「彼女は小さい頃から膝に病気があり、中学3年の時に医者から『このままサッカーを続けるならば将来歩けなくなるかもしれない。高校ではサッカーを辞めるように』とドクターストップがかかります。それでも高校でもサッカーを続けたいと彼女と母親に相談され、結果リハビリをしながらですが選手人生がおくれています。今では「大学に行ってもサッカーを続ける」という目標まで持てていることが私の喜びです。」と自分ごとのように語る姿に共感を得た来場者は多かったことでしょう。

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菓団 菅原誠一

テーマ「お菓子で花咲く笑顔の団らん」

プレゼン練習で菅原さんは言いました。「洋菓子職人だったのに斜陽業界だった和菓子屋で独立したのは和菓子は日本人のDNAに刻まれており流行も少ない。それ以上に笑顔団らんに繋がると信じているからです。」と。
そんな笑顔団らんにこだわる菅原さんはプレゼンであるお客さんのエピソードを語りました。
「少し怪訝そうな顔をした若いお母さんが店に入ってきて言いました。『昨日、息子が何度か貯金箱からお金を持ち出してるのを見て叱ったのです。何に使うのかと聞いたら菓団でお菓子を買ってるのだと・・・』最初は怒られるのかと思いましたが実はそうではありませんでした。最初は自分のためにお菓子を購入しました。ただ2回目は自分の分ではなくお母さんのためにでした。そうですその日はお母さんの誕生日だったのです。とても嬉しかったそうで泣きながら話してくれました。」
まさに笑顔団らんを理念に掲げる菅原さんの話に会場は共感していました。

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主催より

日本で初めての試みだった「きたかみふるさと納税事業者アワード2017」。主催はイベント運営の素人で準備も手探り状態でしたが、9人のプレゼンターたちの熱く誠実な言葉や来場者の暖かさ、手伝ってくれた多くの皆様のおかげでとても素敵な空間となりました。
まだまだ改善しなければならないところはありますが、今回のアワードテーマ「感動」は来場者の投票用紙コメントを読む限り、お持ち帰りいただけたのではないかと思います。
そして、そのことで「事業者を前面に出すこと。記憶してもらうこと。」に少しは繋がったのではないかと思います。
来月は「いわてふるさと納税事業者アワード2017」です。北上からは大賞と審査員特別賞受賞者が登壇します。
さらなる感動の場がつくれるよう、運営側も改良していきます。