北上ウオッチ

2015年9月2日

「二子(ふたご)さといも」一筋30年。及川傳治さんのこだわりと愛情いっぱいの里芋で芋の子汁を!

二子さといも生産者及川さん

北上市もお盆を過ぎてからは、涼しいというより急に肌寒くなってきました。

こんな時はあったか~い汁物が恋しい!

今回は、全国的にも珍しい里芋で二子町伝統品種の「二子(ふたご)さといも」を生産する、及川傳治(でんじ)さんを訪ね、絶品の芋の子汁もいただいてきました!

おなじみの芋の子汁とはちょっと違い、二子ルールがあるんですよ。

二子流に召し上がりたい方のために、傳治さんの二子さといもには、調味料(スープ)がついています。
ご家庭の味と、食べ比べてみませんか?

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写真(上)のようにごろごろと箱詰めしてお送りします!

里芋料理のレパートリーを増やして待っていてくださいね。

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ごぼうも人参もいれない。二子町で芋の子汁といったらこれ!

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二子さといもの町、二子町の芋の子汁は醤油味。
おなじみの芋の子汁は具だくさんのイメージもありますが、具材はこんにゃく、しめじ、豆腐、ネギ、鶏肉のみ。
ごぼうも人参も使わず、こんにゃくもつきこんにゃくを使うのだそうです。

里芋も、大きくても2つ割りで終了。
上の写真のように、一口大のお豆腐以上にでかい!
ワイルド!

それもそのはず。
この芋の子汁に入っている傳治さんの二子さといもは、このあたりでもとびきり大きいのです。

大きさも粘りも頭ひとつ抜き出た一級品。2L、3Lという規格で二子さといもを出荷できる農家さんはなかなかいません。

その背丈に圧巻!傳治さんの二子さといも

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写真は傳治(でんじ)さんの畑です。
ハスのような葉をならせ、人の背丈ほどもあるこの植物が二子さといも。
この高さまで大きくなることは稀で、背の高さや葉の大きさが里芋の大きさに比例するそうです。

二子さといもは6月の梅雨が恵みの雨となり、はじめにぐっと背丈が伸びますが、今年はここ北上もほとんど雨が降らず、お盆すぎまで傳治さんの心配の種は尽きませんでした。

それでもここまで無事に成長。
葉も茎も触ってみると厚く、しっかりしていました。

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大きな葉っぱが日差しを遮るので、畝の間にしゃがむとひんやり!

地中の芋の様子は葉っぱでわかる!

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傳治さんは葉っぱの成長で地中の様子が分かるそうです。

葉が6、7枚になると、地中で子芋が付き始めたサイン。
成長して大きくぴんと張った葉っぱが、端から中央に向かって縮み始めると、子芋が大きくなるサインなのだとか。

この時期から芋に栄養があつまるんですね!

収穫直後の二子さといも(2014年撮影)
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傳治さんの二子さといもが「幻」と呼ばれるワケ

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市内を流れる北上川周辺には、表層から1m深くまで黒々と肥沃な土壌に恵まれた土地があります。
傳治さんはこの土地で二子さといもを栽培しています。

畑に行くまでは「肥沃な土壌が幻のゆえん?」と思っていたのですが、違いました。
道中、ほかの畑も見ましたが、傳治さんのは本当に別格!
素人でもわかるぐらい、茎や葉の様子が違います。
もちろん、土壌の良さは必要ですがそれだけではなさそうです。

他の畑の二子さといもとの違いは、高く成長していること。
茎の根元をのぞいてみると水たまりができていました。
こうやって水をしっかりとたくわえておけることが、二子さといもの生命源にもなるのだとか。

弱々しい茎ではこうはいきませんから、いかに立派に育っているかが分かります。

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いったい「幻」と呼ばれるワケは、どこにあるのでしょう。
もう少し、傳治さんのことを伺ってみました。

二子さといもひとすじの底力

傳治さんは若い頃東京で会社勤めをしていましたが、農業への憧れを捨てきれず、38歳で一念発起。
故郷の北上市に戻り、当時の岩手県の助成制度を活用して千葉県の農家に研修に出向き、さらに親戚から学ぶなどして、ハウス栽培から念願の農業をスタートさせました。

試行錯誤しながら二子さといもにたどりつき、それからひとすじです。

経験の浅さや充分ではなかった環境は、持ち前の探究心と独自の工夫で乗り越えてきました。
種イモの選定、肥料設計、取り組んだことの蓄積など、二子さといも一本だからこその積み重ねが結実し、今では幻と呼ばれるまでになりました。

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下の写真は傳治さん考案の自動選別機。

メーカーにかけあって製品化したそうです!
二子さといも 選別機

家族に支えられて歩んだ30年

傳治さんは4人のお子さんと12人のお孫さんに恵まれた現在も、二子さといも栽培のノウハウを蓄積し続けています。

引退後は肥料設計や病原菌対策など、自分の経験を若手に引き継げればという思いもあるようですが、まだまだ現役で続けてほしいですね。

今回お話を伺ったのは傳治さんのお宅にある納屋でしたが、これは昔、家族総出でセルフビルドしたもの。

その納屋に飾られていたこの言葉が目に留まりました。
友人が贈ってくれた言葉だそうです。

農業は脳業である 我々は一人ではない。 及川清民


傳治さんは「俺が書いだんでないんだじゃ」と遠慮しつつも、はにかみながら額を持って撮影に応じてくださいました。

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これまで数々のご苦労があったようですが、家族に支えられ、より美味しい二子さといもを作ろうと知恵を絞って努力してきた傳治さん。
 「農業は脳業である 我々は一人ではない。」これはご本人の言葉ではありませんが、傳治さんのこれまでを称えるような言葉に見えてきました。

 
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傳治さんこだわりのキャッチコピー「里いもの郷」が印字された箱でお届けします♪

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編集後記

私が北上に来て初めて北上市のソウルフード「いもの子汁」を知りました。
「けんちん汁や豚汁、山形の芋煮の一種・・・?」と思っていましたが、地元の方々のいもの子汁に対するこだわりは強く、「いもの子汁とは?」に対してを熱く語る人が多いです。

いもの子汁は汁ものというよりは「芋を食す」食べ物でした。
岩手県内でもいもの子汁を食べる地域はありますが、北上のいもの子汁は「二子さといも」を使っており、似て非なるものです。
二子さといもは「赤茎」で、市場に出回っている白茎の里芋と比べて「粘り」と「コク」が全然違います。
埼玉や東京、鎌倉などのイベントでいもの子汁を振る舞ってきましたが、食べた方はみんなその違いに気づきます。
その「二子さといも」は北上市二子地区が発祥の地で、地元のお母さんたちは「二子さといも母ちゃんの会」を結成し、いもの子汁をはじめ、二子さといもを使ったレシピ集などを作っています。

その二子さといも農家の第一人者「及川傳治さん」に出会ったとき、まず驚いたのは納屋の綺麗さです。
仕事場の綺麗さは仕事の誠実さを表します。
いかに誠実に、まじめに里芋づくりに取り組んできたのかがわかりました。

その納屋はなんとご自分で建てられたそうです。
農家を始めた当初はお金もなかったので、資材などをいろいろな人たちに提供してもらい、建てたそうです。
また芋の選別機なども傳治さんが自分で開発していました。
現在は機械メーカーが真似て販売しているくらい出来がよかったようです。

サラリーマンをリタイヤし、30年も「二子さといも一筋」で来られた考え方はまさに「匠」でした。
このきたかみウォッチの取材を通じて、またすごい北上人に出会ってしまいました。
次の出会いが楽しみです。

平成27年9月2日
北上市 地域・産業連携復興支援員 登内芳也

■本文(文、写真):(株)キミドリ(一部写真:北上市役所提供)
■編集後記:登内芳也

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